船橋市本町の内科・外科
ますだ乳腺・甲状腺クリニック。

ますだ乳腺・甲状腺クリニック
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乳がん治療

 

診療の流れ 初期治療と経過観察

乳がん治療に用いる薬

抗悪性腫瘍薬

  • 化学療法薬
  • 内分泌薬
  • 分子標的薬

支持療法薬

  • 制吐薬
  • 止痢薬/下剤
  • 造血薬
  • 抗菌薬

緩和医療薬

  • 鎮痛・解熱薬
  • 医療用麻薬
  • 鎮痛補助薬
  • 鎮咳・去痰薬
  • 抗うつ薬

その他

  • 骨・カルシウム代謝薬
  • ビスホスホネート製剤

薬物治療によって期待される利益

癌の状態 主目的
再発転移(metastatic) 延命・症状緩和・生活の質(QOL)の向上
手術後(adjuvant) 治癒率の向上
手術前(neoadjuvant/primary) 乳房温存率の向上
抗癌剤感受性を知る

術後補助療法

早期の乳がんでは、手術でしこり(原発巣)を取り除きます。しかし、乳がん細胞は血管やリンパ管を通って全身に広がりやすい性質をもっているため、手術でがんをすべて取り除いても、目に見えない小さながん細胞が体に残っていることがあります。この目に見えない小さながん細胞が大きくなって、再発や他の臓器への転移を起こす可能性がありますので、がんの性質によって薬の使い分けをしています。

転移性乳がんの治療

乳がん細胞は、血管やリンパ管を通って全身に広がりやすい性質をもっているため、診断の時点で原発巣が大きくてすでに他の臓器への転移があったり、手術で取り除くことができなかった目に見えない小さながん細胞が大きくなって再発する場合があります。

ホルモン療法

Q

術後2年。現在服用しているノルバデックス(タモキシフェン)をやめるかどうか、主治医に聞かれ迷っています。経過は順調です。主治医は、おとなしいがんだからやめてもいいが大きさが4.5cmと大きかったので迷っている、とのことです。少し肝臓の数値が上がってきました。

A

ホルモン療法はER(エストロゲン受容体)陽性の患者様に対する中心的な術後療法です。術後長期間(5年間)継続することで再発予防が期待できます。
ホルモン療法は、がん細胞を攻撃する化学療法より作用はマイルドですが、比較的副作用の少ない治療法です。ホルモン感受性のある早期乳がんに対しては、術後5年間のタモキシフェン投与は再発を半分におさえます。しかし最近の比較試験において、アナストロゾール(アリミデックス)はタモキシフェンより再発抑制作用が高いことが報告されました。さらに、タモキシフェンを2~3年間投与した後、エキセメスタン(アロマシン)に切り替える治療はタモキシフェンを5年間継続投与するよりも有意に無病生存期間を延長したという報告もありましたので、閉経後乳がんに対してはアロマターゼ阻害剤が標準的な治療薬となっています。

化学療法

Q

抗がん剤を途中でやめてしまったのですが・・・体調がよくなったら改めて行ったほうがいいのでしょうか?

A

薬を用いるリスクとベネフィットを十分考慮してください。
副作用のない薬はありません。確かに抗がん剤の場合、ほかの薬に比べると、多様でしかも副作用は強いです。しかし、抗がん剤による副作用は一時的なものです。
いたずらに副作用をおそれるのではなく、抗がん剤を用いることでがん細胞の増殖を抑えたり、撲滅することができるなどのベネフィットと、副作用などのリスクのバランスを常に考えながら治療を続けることが大切です。
また、副作用がひどい場合には、治療を中断することも可能です。 我慢できないときは、主治医や看護師に申し出て、少しでも楽に過ごせるよう相談するといいでしょう。